介護職の本音体験談:きつさを乗り越えるための心構え

42歳女二人三脚で進む派遣の介護

派遣スタッフとして介護職に携わっています。

元々は正職員として特別養護老人ホームで働いていましたが、腰を痛めてしまい、40歳手前で一度退職し、今は介護度の低い利用者さんの多い有料老人ホームで働いています。

同じ派遣会社から来ている人も数人おり、直接雇用の職員さんたちとも上手くやれていて、悪くない職場環境だと思います。

悪くない、と付けたのは、決して良くもないと私が感じているからです。

というのも、やはり介護の現場というのは、肉体労働がメインになりますし、今働いている有料老人ホームは、介護度自体は低いものの、高額な入居金を支払えるだけの蓄えがあった、いわゆる富裕層の利用者さんが多く、職員に対しても高圧的な態度であったり、ちょっとしたことでも利用者さんご本人や、そのご家族の方とトラブルになってしまうことも多く、気苦労が絶えません。

そういった対応を、本来であれば施設の責任者が出てきて対処してくれると思うのですが、現場経験のないサラリーマンのような人が施設長を務めているということもあって、どうにも頼りがいが無く、現場で起きる様々なトラブルを、その場の職員たちでどうにか切り抜けているというのが現状です。

それでも、私を雇用してくれている派遣会社の担当者さんは、とても良くしてくれています。

前述のようなトラブルがあった際も、既に施設長が頼りにならないということは伝えてあったこともあり、電話で相談するとすぐに施設へ連絡を入れてくださり、事実確認と今後の方針を決めてくださいました。

よく、派遣社員のことを駒のように扱い、入職後のサポートなど一切してくれない派遣会社もある、というような噂を耳にするのですが、私はしっかりとサポートしてくれる会社さん、担当さんに出会えたようで、とても安心しています。

職場環境は、私だけの力ではどうにもならないとは思うのですが、ここで働くことで、日々の生活費は賄えていますし、少しではありますが貯金もできています。

そして何より、派遣会社さんとの二人三脚でやってこれている、という感覚がとても心地よく、働き続ける原動力になっていると思います。

働き方には人それぞれ、色々な形があると思いますが、私のような働き方も、決して悪くはないなと、日々感じています。

25歳男世間で言われているほど酷い仕事でもない

〇フリーターから職業訓練を経て介護職員を目指した

以前私はコンビニでフリーターをしていました。

時期は25歳頃です。

年齢的に「そろそろ正社員にならなければ」と焦っていたこともあり、人手不足の介護職の仕事を検討し始めました。

きっかけはハローワークでヘルパー2級の職業訓練校の講座を見つけたことです。

学費は無料、テキスト代1万円ほどを負担すれば通えるもので、期間は3ヵ月でした。

そこでヘルパーの実習を終え、なんとか有料老人ホームで正社員の内定を得ることができたので働き始めました。

試用期間中はアルバイト扱いでしたが、試用期間終了後には正社員になることができました。

〇仕事自体はすぐ慣れたが、人間関係に悩む

介護職は辛くて薄給だとは言われていますが、仕事自体は言うほど辛いとは感じませんでした。

人手不足なので大変ではありましたが、おむつ交換や食事介助などはすぐに慣れます。

下の世話ばかりがクローズアップされる介護職ですが、慣れればただの作業なので潔癖症の方でなければ問題なくこなせると思います。

それよりも大変だったのは人間関係です。

利用者様は性格がきつい方もおられましたし、当然ながら認知症で話が通じない方も多いです。

女性が多い職場と言うこともあり、人間関係も陰湿な傾向にあるのは事実だと思います。

ただ結局は人によりますし、性格が良い方も多かったのですが。

看護師の方と何人か一緒に働いていましたが、責任がある仕事だからか性格がきつい方が多かったです。

下手すると命に関わるので当たり前かもしれませんが、かなり苦手でしたね…。

実際人間関係が原因で辞めていった職員は多かったです。

人手不足で同業転職が容易な業界なので、嫌なことがあると結構簡単に辞めていってしまいます。

〇夜勤をしないと給料は低いが、そこまで低いわけでもない

よく言われる介護職の給料については、やはり夜勤をして手当を稼がないと低いのは確かです。

私は夜勤も入って手取り15万円ほどでした。

ボーナスが年間2か月分ほどで、年収にすると250万~300万程度です。

これは地方の話ですが、地方の中小零細企業に勤めるとこれ以下の給料も十分ありえますので、言うほど給料が安いわけでもないとは思います。

東京などの都会ですと介護職は更に人手不足で、給料が高騰してきているようなので、もう少し期待できると思います。

中には夜勤専属の求人などもありますので、日勤メインでやるよりは給料が高くなる傾向にあります。

〇資格を取るかボランティアで体験してみるといいかもしれません

介護職に興味があるのであれば、私のように資格を取ってみるか、ボランティアで体験してみるといいかもしれません。

世間の介護職のイメージは「薄給でキツイ」みたいな散々なものですが、実際やってみるとそこまで酷いわけでもありません。

もっと酷くて給料の低い会社もたくさんあります。

どこの施設も人手不足なので、希望すればすぐに働き始めることは可能です。

ただいきなり働き始めるのはきついな、というのであれば、一日だけでもボランティアを受け入れていたりするので体験してみるといいと思います。

2040年頃までは高齢者は右肩上がりで増え続けるようなので、当分仕事には困らないと思います。

給料は低いのは確かですが、同業転職がいつでもできる仕事ではあるので、そこをメリットと感じられる人には向いている仕事だと思います。

35歳男性やって良かった行動

初めまして。

私は、35歳男性です。

私はこの業界に入り約14年、これまで現場の介護職員、訪問介護の責任者、デイサービスの責任者、特養の生活相談員の職に就いてきました。

その中で今回は、現場の介護職員時代に体験したことを紹介させていただきます。

現場にてリーダーに着任した当時、新たに「排泄委員会」=(ご利用者の排泄に関して、月一回会議を開催し、話し合う委員会)を発足しました。

私がなぜこの委員会を発足させたかというと、それまでは各職員の感覚と連携だけで、各ご利用者のパットの大きさや排泄時間等をその時々で決めていて、統一感がなく皮膚トラブルも出ていました。

また、失禁もあり、余計にご利用者に不快な思いをさせていたと思います。

そこで、排泄委員会を立ち上げ、まず、各ご利用者の排泄のタイミングの見直しや、それに伴う使用するオムツ(パット)の大きさの見直しを行いました。

それらのことを委員会で話し合い、その決定したことを他の職員に周知することにより、排泄において、ケアの統一が狙いでした。

排泄のタイミングを見直すにあたっては、現状の排泄介助時に出ている尿量の把握と、排便のタイミングの把握に努めました。

これにはついては、約一か月ほどの期間を要して、各ご利用者の状況の把握をすることができました。

ご利用者の状態把握が出来たら、排泄のタイミング(トイレ誘導の時間や、オムツ交換の時間)の見直しです。

これに関しては、ご利用者個々の身体状況も踏まえての見直しです。

例えば、座位保持が長時間できない方で、本人様も体力的にある程度の時間の離床が出来ない方で、今までのトイレ誘導時間で、排尿があったり無かったりの方であったら、本来の定時での誘導ではなくて、少し時間をずらして、誘導回数を他の方よりも少なく(もちろん、皮膚の状態等に配慮した上で)しました。

このようなことを会議で話し合い、その決定を他の職員に周知していくうちに、だんだんと効果が出始め、とても遣り甲斐を感じるようになりました。

しかし、この時は必死にやっていたのか、少し強引な感じで進めていたかもしれないと、少し時間がたったころに思い始めて、焦らずみんなの意見をもっと聞くようにしました。

排泄回数、方法等を統一することにより、皮膚トラブルやその他のことにおいても、改善していき、でも何か新たに問題が起きても、その会議の中で話し合いをし改善していき、委員会を立ち上げて良かったと思っています。

何か問題が起きて、それに気づいたら、遠回りでもいいから、何か行動に移して、少しずつ前に進むと、ご利用者にとって、働いている職員にとって、プラスになると思います。

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